皆さんは「ワンルーム二人暮らし」と聞いてどんなイメージを持たれるでしょうか。二人で暮らすならワンルームなんて狭すぎ、最低でも1LDKはあった方が良い等、おそらく大半の方がマイナスイメージをお持ちになることと思います。
そんな中、私は現在、夫婦二人+猫一匹で都内のワンルームマンションで暮らしています。広さで言うと30㎡弱です。
実際に私の暮らしを知る友人からは「よくこんなところに二人で住めるね」「ストレス溜まりそう」「モノ少なすぎ」「私には無理」などと、もう散々な言われようです。笑
友人たちはみんなマイホームを建て、広々と開放的な暮らしをしている中、私に強いられているのは狭いワンルームでの質素な生活。正直、この格差がコンプレックスで一刻も早くこのワンルームから抜け出すことで必死だった時期もあります。
しかし、今となってはこのワンルーム暮らしが快適で居心地の良い空間に変わりつつあり、むしろこのまま一生ワンルーム二人暮らしもありなのでは?と思っているほどです。
ワンルーム二人暮らしは、人生における無駄を省きながら必要最小限のもので効率よく生きていくことができる、さらには老後の不安までも解消してくれる素晴らしい暮らし方の一つだと私は思っています。
今回は、そんな一見するとデメリットばかりが目立つワンルーム二人暮らしについて、私が思うメリットを実体験をもとに語っていきます。
ワンルームで二人暮らしをするメリット
1. 家賃を抑えられる。
部屋が少ない分、当然ですが家賃は下がります。都内の家賃相場は(築年数や最寄駅にもよりますが)だいたい1Rや1Kで8〜10万円、1LDKで15〜18万円程度という肌感です。もちろん選ばなければ相場より安く抑えられる物件は存在します。
しかし、人にはそれぞれ住宅に求める条件がありますよね。例えば実際に私が最低限住宅に求める条件として・・・
- 会社から徒歩圏内
- マンション(RC造)
- 新耐震構造
- オートロック
- 4階以上
- 駅から徒歩10分
- ペット可
などがあります。これらを満たす物件となると相場のやや高めの価格となってしまうのですが、広さの部分だけ目を瞑ることができれば、都内で家賃8〜10万円程度で暮らすことができるのです。
家賃は毎月出ていく大きな固定費のひとつ。そこをいかに安く抑えられるかで生活の質や満足度が変わってくると思いますし、決して世帯年収が高いとは言えない我が家ですが家賃を抑えることによって質の良い心豊かな暮らしが実現できています。
2. 電気代を最低限に抑えられる。
二人が同じ部屋で過ごすので、照明も冷暖房もすべてひとつで済みます。
冷暖房に関しては各部屋のドアを全開にしておくことで、全館空調かの如く夏場は家中どこにいても涼しい、冬場は家中どこにいても暖かい、が叶います。これもワンルームゆえにできること。
特に冬場なんかは、暖かいリビングから寒い浴室に行ったことでヒートショックを起こし、最悪死にいたってしまうという危険性もありますよね。そんな心配すらもご無用なのがワンルーム暮らしなのです。
我が家には猫さんがいますので暑い夏場や寒い冬場は24時間エアコンをつけっぱなしにしています。季節によっては12,000〜13,000円になってしまうこともありますが、冷暖房を使わない季節は10,000円以内に収まることがほとんどです。
3. 管理コストがかからない。
部屋が狭いので、圧倒的に管理が楽。どこに何があるかすべて把握できますし、掃除なんて範囲が限られていますのでとっても楽です。
例えば床の掃除は、軽くコロコロをかけてアルカリ電解水をシュッシュして雑巾で拭くだけ。一応掃除機もありますが、掃除機を取り出してきて使い始めるまでに時間がかかるわりに床面積が狭いぶん掃除機をかけてる時間が圧倒的に短いので、そのためだけにセッティングするのがめんどくさくて結局ほとんど出番がありません。もはや手放そうか検討中です。笑
ちなみに、コロコロは粘着テープを剥がすのが手間で敬遠する方もおられると思います。そんな方におすすめしたいのが斜め切りになっているタイプのもの。
剥がしやすいのはもちろんですが、コロコロ粘着テープでよくありがちなフローリングにテープが貼り付いてしまうという嫌な事態も避けられ、ストレスなく毎日気軽にお掃除できます。
部屋がひとつだとわざわざ立派な掃除用品を揃えなくても、コロコロとアルカリ電解水があれば簡単に綺麗を保てますし、さらには清掃業者に外注する際の費用なども含めて最小限に抑えられるのもワンルーム暮らしの魅力の一つです。
4. 無駄なモノが増えない。
そもそもモノを置くスペースがないので、無駄なモノが増えることはありません。家が広くて部屋が多いと、結局使わない部屋やスペースが出てきてしまい、「とりあえず」のつもりで置いたモノがその後どんどん積み重なってゆき物置と化していく現象ってありますよね。
普段目に入らない場所に関しては、どんなに散らかっていようとそこまで気にならないのが人間という生き物です。ワンルームの場合は部屋のどこにいても大体の場所が目に入ってしまうので不要なものが積み重なっていたり、部屋が散らかっていたりすると気になって気になって仕方ないのです。
その結果、掃除や片付けをするようになり、今は必要だけどすぐに不要になりそうなものや、家にある何かで代用できるものは極力買わないという技術が身に付いてきます。
例えば、我が家にはお風呂を掃除するためだけの専用の道具は何ひとつありません。スポンジはキッチン用に買っている無印良品のウレタンフォーム3層スポンジをお風呂用に下ろし、洗剤は食器用洗剤、ハイターはキッチン泡ハイターで、代用します。
そうすることで掃除用品を置くスペースを節約できるうえに、道具の管理もしなくて良いという一石二鳥が生まれ、一切無駄のないスマートな暮らしが実現できます。これがかなり心地良いです。
5. 老後の不安が解消できる。
今や終身雇用は崩壊し、定年後に受け取れる退職金や公的年金の受給額も年々下がり続けていますが、それに対し食料品や日用品など物価は日々高騰し続けています。
我々が高齢者となる30〜40年後もまだ国からの支援は受けられるだろうか・・・足腰が弱くなり働くこともできず社会的に弱い立場となった私は国からの支援なしに果たして心穏やかで幸せな暮らしができるだろうか・・・そんな不安を抱えていた私ですが、ワンルーム暮らしを続けてきたことで不思議と将来への不安が解消されつつあります。
それは単に、日々の生活で無駄を省き、余ったお金を貯蓄に回していくことで金銭的な不安が解消されつつあるからというのもありますが、一番の要因は、この無駄のない暮らしによって、最低でもこれくらいの広さがあれば暮らしていける、最低限必要なモノはこれくらい、お金はこれくらいあれば大丈夫、など我々にとって生活する上での最低ラインの把握ができたことと、その暮らし自体も工夫次第でそこそこ幸せに暮らせるという体験ができたことにあると考えます。
年を取って夫婦共々働けなくなり極貧生活になったとしても最悪また最低ラインの暮らしをすればいい、という選択肢を得られたことで、老後の生活、さらには今の生活においてもかなり楽観的に考えられるようになりました。
必ずしも、大きくて立派な家に住み、たくさんの物を所有することだけが幸せとは限りません。小さな家でも日々倹約に励み、心にあるモヤモヤ(例えば老後の不安など)と向き合い解消しながら質素に暮らすことで、現在に余裕が生まれ、未来の安心感が得られる。これもまた、私にとっては「幸せ」です。
そんな人生における大切なことを私に気付かせてくれたのが、このワンルーム二人暮らしなのです。
さいごに
今回は私が実際にワンルーム二人暮らしを体験してかんじたメリットとして以下の5つをご紹介させていただきました。
- 家賃を抑えられる。
- 電気代を最低限に抑えられる。
- 管理コストがかからない。
- 無駄なモノが増えない。
- 老後の不安が解消される。
家が広いと家賃は上がり、部屋の数だけ電気使用量も増え、掃除は外注する必要がでてきたり、余分なスペースを埋めようと余計な買い物をしたり、お金がかかってくることは明らかです。
しかし、ワンルーム暮らしにすることで無駄な支出が減り貯蓄に回すことで、さらには老後の不安までも解消できる、素晴らしい暮らし方だということがお分かりいただけたと思います。ワンルーム二人暮らしを検討中の方や、今実際にワンルーム二人暮らしをされていてコンプレックスを抱えている方の何か参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました〜!